合理化設備で糧を得ようとしたときに求められるのは人の手を
煩わせないでエエ仕事が出来たかどうかを問われる。
RZはんだ付ロボットであれば、はんだ付仕事の品質や生産性を
属人に頼ることなく数値で管理できるかどうかである。
最上級の評価として今までの人や装置ではんだが上がらなかったものが
裏面にバックフィレット付けた時に与えられる。
前工程での基板への表面実装はんだ付は数値(装置)化を実現
できているが後工程での異形部品や熱引きの大きな部品への
はんだ付のデジタル化が手付かずであった。
定量のはんだ片を供給し、セラミックスコテで挟んで加熱する方法
はすでに市場に出ていた。問題としてははんだボールが飛散する、
熱引きが大きなテーマには対応できず、品質の維持管理が難しい
、挟む構造なのでコテが邪魔するために狭小でのはんだ付には適さない。
この工法ではデファクトスタンダード(事実上の標準)にならないと確信。
筒状ノズル内に切断片を供給する工法は上記の課題を解決する
理想的な工法なのだが、はんだが詰まる、偏ったはんだになる欠点があった。
面白いアイデア商品をいかに工程能力(品質能力)が
高い工法と進化させた商品化が出来れば「V」と心に決めた。
はんだ付ロボットを終(つい)の商品開発チャレンジしたのはベンチ
ャーキャピタルから迫られたからこそであるが、最後の花道となる
ブランド力を持つ合理化設備については長きものづくりに携わってきた経験を
活かせば道が開けると思い込む事にした。
国内での設備業界では、拾い仕事はあっても今更新規挑戦できる
美味しいリングはなかった。一意専心するしかない世界に追い込まれ、
いや追い込んで開発に着手した。工程能力基準は「品質の
デンソー」と言われたメガサプライヤーを設定した。
携帯レンズ事業で棄損した虎の子の手元資金(内部留保)を
二台のプロト機に託し、供給チョコ停ゼロ・最適な加熱メカニズム・経年課題の
抽出と対応を求めた。答えを出すために拾い仕事もしない、背水の陣を敷いた。
<100年ロマン宣言「PARAT BIZ ROMAN」3>
試作開発期間は半年、2009年1月東京ビッグサイトで開催される
ネプコンジャパンに出展することも決めた。
評判はいいが中々売れない、直ぐに鵜吞みしないはんだ付で
苦労した人々が集まって来ている。
全国キャラバンも計画し、日本の津々浦々に実機を運びDEMO・・
・・・・。
ユーザはレーザーはんだ付に傾いており、RZ工法を半信半疑で眺めている。
年商7億円に迫った業績もなんと0.15億円まで・・・大丈夫か?