大阪は満開桜、赤みを含んだ淡い紅色が

季節を彩る。

いつもの春は今年も戻ってきていないようだ。

PARAT内部でもマスク無しはCEO独り。

長納期品の代替品としてドイツ製の堅牢なコ

ネクターを選定した。代理店のマネージャーが弊

社を訪問した際に最新ドイツ情報をもたらした。

「誰一人マスクはしていません、その分経済も活

発に動いていました。日本でもマスクはしないぞ

と帰国しましたが、成田空港での現実に思わず

着用してしまいました」

商いの街大阪も期末で期首を迎える時期なの

だがレストラン街にいつもの活気を感じ取る事が

できない。

関東４人、中部５人が上町FABに、「安全で安

心できるいいモノ作ろう」とPARATのスタッフ6人

合わせた15人のお客様、メーカに属する賢人達

が知恵を出すべく集った。

TEAMSやZOOMでは到底得られない面直での

喧々諤々。正確に言えばPARAT-CEO以外は

半面直、口元表情は伺い知れないがディスプレ

ーを通じたブラックマン達のデジタル信号に置き替

えられた音声よりは数百倍情報が処理させれて

行く。

この集いはお客様からの愛情あふれる依頼がトリ

ガーとなり、実現したものだ。3社3様のディスカス

により少し賢くなった、懐深いお客様にあらためて

感謝。

「いいもの創ろうKICK OFF」は大阪の夜景が綺

麗に見渡せる梅田にある27階ビルのイタリアンで

開催された。お客様による乾杯の発声で漸く、完

全無欠の面直となる。ものづくりにどっぷりつかった

百戦錬磨兵達には国境はない。お店から与えら

れた2時間はあっと言う間に過ぎ去った。

終電にはまだ早い、締めの雑炊を求めて行きつけ

のカウンターしかない天ぷら屋に緊急電話。

絶対空いていないと思われたが、11人全員の席を

確保。

左手にスマホ、右手に芋焼酎、時間と戦いながら

天ぷらやお刺身を肴（あて）にエンドレスな語らい

が止む事が無い。一時間チョイでボトル2本が中身

を失った。

面白い事にこの中の二人はワクチンを打っていな

い。打ちたくは無かったが3回も打った者としては

流されない賢人達を尊敬している。

普及にはアーリーアダプター(初期採用者)が重要

と言われている。

花が咲き、春を感じながら面直の中で身体全体

で息をすれば人は陽気になる。

一生の内、息する時間は限られている。

陽気になれば景気がよくなる、マスクを捨てて街

や野に、山に、海へと出て新鮮な空気を吸おう。