「散る桜 残る桜も 散る桜」
1758年、越後出雲崎で産まれた良寛和尚の有名な句である
が、毎シーズン「イイネ」を押したくなる。
「サクラサク」で酒盛りし、華やかなお弁当で酒を飲み放歌高吟
、合格万歳と胴上げされる者もいる。
「サクラチル」受験生が肩お落としトボトボ家路へ、ピンク色に染
まったアスファルト落花した時は綺麗のだが、時間の問題で厄介
なゴミと化す、箒の先を幾度も往復させるのだが地べたにへばり
ついて抵抗をする。
これからは美しい緑葉の色を着ける、この青葉を塩で一夜漬け
すれば香り高き桜餅や体の桜蒸しの欠かせない脇役となる。
春を満喫させてくれる千両役者。
これだけの器量良し、甘い香りに魅せられて、イモムシ・ケムシ・
セモンジンガサハムシ・ゴマダラカミキリ・ムネアカアワフキ・ナナフシ
と沢山の虫達大集合。庭木として植えられていた桜の木は今
は無い。
卯月に街を歩けば初々しさが目に付くが、ゴールデンウイークを
過ぎた頃にはあらゆる景色に吸収され旬を終える。
卯月、うずきの語源は空木(うつぎ)、「雪見草(ゆきみそう)」と
呼ばれることもある。
「卯の花の 匂う垣根に♪」動揺の夏は来ぬにあるように季節が
目に青葉へと移ろう。
季語には、
「秘密」枝の中心が空洞(空木)で何か秘めている。
「古風」万葉集にも登場する古き良き時代を思わせる。
「風情」上品で美しい趣や優雅さがある。
「乙女の香り」若く純粋な乙女を彷彿させる。
英語圏では、
「REPRODUCTION(再生)」
何度でも蘇り、年々成長していく生命の力強さを感じる。
「New beginning(新たな始まり)」
春が終わり、新しい季節を注げる花。
自然と触れ合いながら新しい期を迎え、新たなるWILLをスタッフ
と共有する、近頃特に思う日本に生まれてよかった。