通勤電車の車両内風景は知らぬ間に変化しており、気が付けば我一人。

満員にもかかわらずA2弱サイズをA5サイズまで折り畳み記事を読むサラリーマンへの助け舟、1969年タブロイドサイズ（B4相当）の夕刊フジが創刊された。
当時は朝は日経、夜はタブロイド紙が車両で花開いていた。

今は新聞を広げる人をほぼ見ない。
情報を得る道具が印刷紙から電子機器に取って代わられた。

「名鉄でパソコン拡げて仕事しているのは中さんだけですよ」出張同行者の若きスタッフから教えてもらった。
車内を観察したところ確かにである。
左手でガラケーでメールし、ワンセグでTV鑑賞、右手でLET’S NOTEを操り受発注の承認をする。

スマホ一つで解決する作業を優先座席でガラケーとPCを広げるOyaji。
「そんな奴、一人もおらんで」である。

「なんでWi-Fi落としたんですか？」
若き警官が質問してきた訳が分かった。
ポケットWi-Fiを通勤電車で何故必要か不思議であったようだ。

新聞は開かないがスマホは持たない、歪んだ時代遅れに苦笑いするしかない。

居眠りする人も少なくなった、スマホに吸い込まれて、車窓に関心がなくなった乗客はいつまで続くのだろう。

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