「凍て風に蝋梅の香りを感じたときに雪解けを知ります」
大阪上本町駅に向かう通勤路、交番から広がる公園の片隅に青い山脈の歌碑を左目で確かめながらアウトサイドミーティング会場に歩を進める。
Winter sweetと呼ばれる爽やかな清々しい匂い、風薫る春の到来を告げると呟くスタッフに風流を覚える。

風流には乏しいが朝から夜までの風俗に関しては年季が入っている俄かエンジニアにも日々気づきがある、「歩行者左側通行」である。

対面交通で幼き頃から教育を受けていたので駅構内や階段での左側通行に時たま戸惑うことがある。
心臓は左、左差しの鞘同士がぶつからない様とに日本古来は左側通行、「そうだったんだ」。
エスカレータは大阪では世界水準の右立ち、東京は左立ち。
対面交通は車の世界、車がない空間では歴史的背景で左側が残り、構造上の動線都合で右、左指示に従う事になっているようだ。
交通ルールにもTPOがあった、高々の経験だけでモノを見る年老いた人にはなりたくない。

朝一番、高田警察署に出頭。
年始早々、Wi-Fiを紛失、先週の出張中にYAHOOから遺失物発見の一報を受け、貰い受けに。
しっかり探してくださいと経営絵企画部からお叱りを受け探してみたけれどで諦め気味で代替品を借りていた。
我が駅から奈良方面に9つめの「二上駅」で届けがあり、警察に辿り着いた。
「日本っていいね」

「閉じこもり、加齢薫るわが身。
世の変化に狼狽し、春の訪れに老い先を知る」
よりも
「華麗さはないが燻し銀、蝋梅の香りにステップを踏む春の気配」
これからも春夏秋冬変わらず季節の変化を楽しもう。

そういえば、あの歌碑の前で氷川きよしが歌ってた。

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